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三橋貴明『サムスン栄えて不幸になる韓国経済』

三橋貴明さんの『サムスン栄えて不幸になる韓国経済』

なにかとマスコミがもてはやす韓国経済のグローバル化をアメリカ、日本と比較しつつ分析した名著。

いまの日本経済がいかに「健全」かわかる。



韓国経済は90年代にいちど破綻してIMFが介入したことで「日本型」から「アメリカ型」にむりやり移行させられた。

韓国では家電メーカーはサムスンとLGの二企業しかなく、自動車では現代自動車が80%を占めている。

この国内市場の「寡占化」によって韓国企業は値段を釣り上げ利益を独占し、さらに国内労働者の実質賃金を切り下げることでグローバル市場を戦っている。

「グローバル」というと聞こえはいいが、要するに途上国の安価な人件費と熾烈な競争をしないといけないということだ。

韓国は輸出依存度が43%、輸入が38%とひじょうに高い。日本は輸出10%、アメリカも7,4%ほど。

グローバル市場では、輸出依存度が高い国ほど厳しい状況になる。

人件費の安い途上国との価格競争をしなければならないからだ。その結果国内の中小企業が苦しむことになる。

賃金は下がるし、商品は安くならない。

それが今の韓国だ。


日本は輸出依存度が低いことで、市場では健全な市場競争が維持され、消費者が得をする環境ができている。

「グローバル化する韓国企業を見倣おう!」なんていう人は両国の根本的な経済構造をなんにも理解していない。

日本人消費者の厳しい目にさらされて生き残ってきた日本企業の競争力を捨ててまで、はたしてグローバル化を進める意味があるのか。

日本は「研究開発費」の対GDP比率でずっと世界トップにいる。

健全な競争社会のなかで、高品質で安い製品がちゃんと消費者にとどけられるシステムが出来ているのだ。

グローバル化とか平成の開国とか耳障りだけは良いが、人件費30分の1のインドのような国と血みどろの価格競争をする意味がはたしてあるのだろうか。国民の利益を奪ってまで。

いまの日本がかかえる問題はデフレなのだから、政府はまっさきにデフレ対策をすればいい。

金融緩和と減税。




とはいいつつも、日本製品がサムスンやLGなどの韓国企業に欧米市場で押されてきているのも事実なのだ。

いまの円高ウォン安の状態では、韓国製品は常時半額セールを行っているようなもので、

これでは不利になるのも当然である。



そこで日本の経済界が推進しようとしているのがTPPである。

これがとんでもないくせ者なのだ。


TPPによって工業製品や農産物、サービスなどの関税が、2015年までにほぼ100%撤廃される。

これによってアメリカ市場での日本製品の不利が「ちょっと」は是正されるというわけだ。


マスコミがTPPを推進しようとしている理由がしだいにわかってくる。

日本の自動車メーカー、家電メーカーは高額の広告費をマスコミに払ってくれている「お得意様」だ。

マスコミがまっこうからTPPを批判できるはずがない。

日本では、新聞もテレビも大企業の言いなりなのだ。残念ながら。

そして民主党には大手企業の関係者がたくさんいる。鳩山→ブリジストン 岡田→イオングループ。

まあこれはいずれちゃんと書こう。




さて、TPPでもっと厄介なのはアメリカの「サービス」が入ってくるということだ。

これにはもちろん「金融サービス」や「医療サービス」をふくむ。



なんでもかんでも控訴する今のアメリカの「控訴社会」をおしすすめたのは「法律サービス」だ。

医師たちは消費者から控訴されるのを恐れて、バカ高い医療保険に入る。

だからアメリカの医療費はとてつもなく高い。

これは企業も同じで、弁護士は消費者と組んでアメリカの家電メーカーを軒並み控訴しつづけたから、

アメリカから家電メーカーが消滅してしまった。


今アメリカでは法律家がすごく余ってる。

そんなものがTPPで日本に入ってこようとしているのだ。



韓国経済というよりも日本経済と照らし合わせながら「資本主義」のありかたについて論じた良い本だった。




サムスン栄えて不幸になる韓国経済




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